あなたもまた狙われていますよ(No.13)
 
木村 秀美
今回は余り殺伐としたお話はやめて、海外での日常生活で注意すべき基本的な事柄を私の身近で起こった事件を例として取り上げてみました。
 
◎ 家を留守にする時の注意
1. 出張や一時帰国で家を留守にする時、女中やガードマンにはそのことを絶対に言わないこと。
 
【このジョホール・バルで、私の元同僚Sは日本の留守家族からお父さんが危篤との連絡で急遽東京へ帰国しました。チャンギ空港を発ったその日の真夜中に(タイミング  がまったくよすぎる)彼の家に押し入り強盗が入り、留守番をしていた女中と女中が  呼んだ友達の二人を縛って、彼女たちが所持していた現金RM100余りとSが部屋に残していたカメラ1台を盗って逃げました。若い純真な住み込みの女中を疑いたくは  ありませんがチョット引っ掛るものがありました。幸いにもSは家にあった現金は全部  日本へ持って帰っていたので被害はありませんでした。】
 
2. 外出でちょっと家を空ける時、部屋の電気はつけたままにして、玄関にははきものを乱雑に並べて、いかにも人が家の中に居るかのようにして置くこと。
 
【先日前もって電話もしないで午後9時過ぎチョット届け物がありフィリッピンとインド に駐在していた友人Nの家を訪問した時のことです。玄関のチャイムを数回鳴らしま  したが応答がありません。
 
部屋は電気が点いていて、玄関前にはNのつっかけと奥さんの履物それにこどもの靴 がちょっと乱雑に置いてありました。休みになるにはちょっと早い時間とは思いましたが、数回ベルを押しても応答がなく、余り繰り返すと隣の人たちにも迷惑が掛かると思い、届け物は近くに住む友人に預けて帰ってきました。翌日Nから電話がありその日は結婚記念日で家族で外で食事をするため出掛けていたとのことでした。】
 
◎ 人前で使用人等を強く叱るのは時には自分の命をおとすことになる恐れもあります。
家庭での使用人も私達と同じく人間です。万が一彼らが過ちを犯しても直接或いは人前でののしるのは避けたほうがよいと思います。
 
【フィリッピンのマニラに駐在していた時のある日の朝、出勤時に隣に住む日本人の自家用運転手と近くの家の運転手が大変な剣幕で大喧嘩(口げんか)をしていました。彼らは日本であるように直ぐ暴力に訴えて力の喧嘩になることは余りありません。その日の夕方、私が帰宅した時偶然この運転手と会ったので、今朝の喧嘩について何が原因であったのかを尋ねましたが、本人は「これから話を付けに行くのだ」とだけの一言を残して去って行きました。このことを忘れかけたそれから数日後のことです。新聞にマニラ湾(夕日がとってもきれいなことで有名)に男性の死体が浮いていたが、隣の家の運転手が殺人容疑で逮捕されたと言う記事が載っていました。
 
殺人の動機は「人前で強くののしられて自分の顔をつぶされたのでやった」との報道 でした。】
 
過ちを犯すのは人間です。それを許すのもこれまた人間です。
             
以上